WORKS
□瀬高保育園
福岡県みやま市
用途 :保育園
構造形式:園舎RC造・ホールS造
敷地面積:4777.62㎡
建築面積:817.98㎡
延床面積:1478.80㎡
2016年竣工
計画地は少子高齢化と過疎化が進む福岡県南部のみやま市瀬高町である。なだらかなみかん山の山容の下、水平方向に広がる田畑が点在する中にまちの中心部が存在し、一級河川の矢部川から広がる水路が親水空間を提供してのどかな田園景観をつくりだしている。保育園の定員は市内最大の200人で、市内初となる病児病後児保育室を新設し、地域住民も利用できるホールを別棟計画した。
瀬高町の青い空の下に広がる田畑の中で、こどもたちが元気に走り回る回遊性がまち全体へ広がるようなデザインとした。保育室内の平面計画は田畑のようであり、白い箱と青い箱が水平に垂直にまち全体へ広がる本体棟のファサー ド、ホール棟は木の温もりを感じる大きなおうちのようなデザインとして周辺環境と調和する。
保育室の寸法計画には、周囲に広がる田畑のグリッド寸法を取り入れて10m×10mの一畝を1室の基本寸法として計画した。全体保育からグループ保育まで様々な保育活動に合わせて運営できるように室の中心に十字柱を配置して園児の距離感と気配を調整する。園児の様々な活動に適応する空間スケールに配慮しながらスラブに高低差を与えて園 児の回遊性を誘発する。スラブ段差によって生じた中間レイヤは環境装置としての機能をもちながら空間を演出する。 保育室ユニットのつながりが建物全体へ、そしてまち全体へ広がるような計画とした 。
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